今回は、蓄冷剤を凍結させるために使われている「急速凍結庫」についてご紹介致します。
①急速凍結庫とは
急速凍結庫は、一般的な冷凍庫とは異なり、-30℃以下の冷風を食品や蓄冷剤に吹き付けることで
急速冷凍・急速凍結させるための機器です。ショックフリーザーとも呼ばれます。
食品であれば、急速冷凍させることで食品の水分や風味などが抜けてしまうのを防ぎ、鮮度保持することが可能になります。
一般的な冷凍庫だと長時間かかる冷凍蓄冷剤の凍結も、急速凍結庫があれば比較的短時間で凍結させることが出来ます。
②蓄冷剤を凍結させる際の注意点
蓄冷剤の効果を最大限に発揮させるためには、蓄冷剤を冷凍庫で完全に凍結させる必要があります。
冷蔵用であれば0℃グレード、冷凍用であれば-18℃グレード以下を使用するのが一般的です。
蓄冷剤の凍結に必要な冷凍庫の温度は、「蓄冷剤の温度帯-10℃」以下となります。
例:0℃グレード・・・0-10≒-10℃以下 -25℃グレード・・・-25-10≒-35℃以下
一般的な家庭用冷蔵庫では-20℃程度までしか冷やすことが出来ないため、-18℃グレード以下の蓄冷剤を完全に凍結させることは難しくなります。
-18℃以下の蓄冷剤を素早く凍結させるためには、急速凍結庫が必要です。
何故、蓄冷剤の融点よりも10℃以上も低い温度で凍らせなければならないかと言うと、蓄冷剤の主成分が水であるからです。
水が氷に変化するときに、0℃以下になってもすぐには凍らず、液体状態を維持します。これを過冷却現象といいます。
過冷却状態の水にショックを与えると、急に凍りだすというのを見たことがある方もいらっしゃると思います。
急速凍結庫は、凝固点よりも十分低い温度で冷気をぶつけてあげることで、蓄冷剤にショックを与え、急速凍結をさせているのです。
弊社では、蓄冷剤や蓄冷剤凍結のための急速凍結庫のご紹介もさせて頂いております。
-18℃以下の維持が必要な冷凍品の保冷には、-25℃グレードの蓄冷剤を使うのが一般的です。
-25℃グレードの蓄冷剤は、急速凍結庫がないと凍結させることができません。
凍結庫は1台あたり140枚ほどの蓄冷剤を凍結させることができます。
設置場所をお教えいただければ1台からお見積り可能ですので、お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。
※配線費用などが別途必要です。配線費用などは現地の状況次第ですので、現地調査後、お見積りとなります。