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三洋の保冷・保温ボックス

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サンヨウキ通信

【業務用】オーダーメイド保冷ボックスの作り方

今回は業務用保冷ボックスのオーダーメイドの仕方、考え方についてご紹介致します。

オーダーメイドであれば自由に素材やスペックを組み合わせられますが、逆に自由すぎてどうしていいかわからないという方もいらっしゃるかと思います。

弊社で一般的な仕様や、用途にあわせた選定など基準となるポイントをご紹介したいと思います。

 

①サイズの考え方

サイズを設計する際の考え方は様々あります。

中に入れる荷物のサイズと個数から逆算して、ボックス内寸を設定する場合もありますし、運ぶ車両の荷室寸法から積載効率がいいボックス外寸を設定する場合もあります。

また保冷ボックスを人の手で運ぶ場合と、パレットや台車に載せて運ぶ場合とでも考え方が変わります。人の手で運ぶ場合は、余り大きすぎると一人では手が届かない場合や、荷物を入れすぎると重すぎて運べない場合もあります。

大きい方が一度に運べる量が増えて効率的に見えますが、荷物を入れたり出したり運んだりする作業上の手間を考えると小さい箱をいくつか用意した方が、作業者の負担も減り、保冷力もいい場合があります。

パレットや台車で運ぶ場合は、パレット寸法や台車寸法に合わせてボックス寸法を設定します。フォークリフトやキャスターなどで運ぶため、大型でも重量的には問題なく使うことが可能です。

断熱性能からいうと、ボックスが大きくなればなるほど、ボックス表面積が大きくなりますので侵入する熱量が大きくなり、温度管理が難しくなっていきます。ボックス内部の温度差もばらつきが大きくなっていくので使用する蓄冷剤量も多くなっていきます。

人の手で持ち運びする場合は30~70L前後が扱いやすいサイズではないでしょうか。

 

②断熱材の種類と選び方

弊社では特にご指定が無ければ、ソフトタイプの保冷ボックスには発泡ポリエチレンシートハードタイプの保冷ボックスにはXPSの断熱ボードを使用しています。

発泡ポリエチレンシートは、軟質でクッション性があり、独立気泡体ですので、断熱性、防水防湿性に優れています。包装資材などに一般的に使われているものです。

XPSは押出法ポリスチレンフォームの略で、主に建物の断熱材として使われているものです。こちらも独立気泡体で断熱性が高く、吸水・吸湿性がほぼないため断熱性能が非常に劣化しにくくなっています。弊社では最も断熱性能が高いJIS3種のボードを採用しています。またこれらの独立気泡体の断熱材は、非常に軽いという特徴もあります。

さらに断熱性能が高い断熱材もあり、硬質ウレタンフォームやフェノールフォーム、真空断熱材などもあります。一般的な性能順にならべると以下のようになります。

断熱性能高い 真空断熱材>フェノール>硬質ウレタン>XPS>発泡PE 低い

この順番は価格も同様で、断熱性能が高いものほど材料単価も高くなる傾向があります。

断熱材は厚みが増せば増した分だけ、断熱性能が高くなっていきますので高性能な保冷ボックスが必要な場合、基本的にはXPSの厚みを増やしていけば保冷性能は上がっていきます。

ただし、断熱材が厚くなっていくとボックスのサイズが大きくなっていったり、荷室寸法が小さくなっていってしまいます。そういった場合に高性能な断熱材に変えることで、肉薄でも高性能な保冷ボックスにすることが可能です。

外気温などの条件にもよりますが、1~2時間程度の冷蔵保冷であれば発泡ポリエチレンシートを使ったソフトタイプ、それ以上の時間や冷凍品を扱う場合は30~50㎜程度のXPSを使ったハードタイプで十分な場合がほとんどです。

 

③外装生地の選び方

表面生地は特にご指定が無ければ表面がフラットなアルミ蒸着生地を使用しています。アルミ蒸着フィルムに発泡ポリエチレンとポリエチレンクロスを積層したシートで、強度があり経年劣化が少なく、遮光断熱性に優れた保冷ボックスにすることが出来ます。アルミ蒸着生地には安価なタイプもございます。コストを抑えたい場合におすすめしています。

色や見た目にもこわだりたいという場合には、ナイロンやエステル系織布、コストや強度が必要な場合にはPEクロスシート、ターポリンシートなども在庫をしています。

ナイロンやエステル系織布は、コストは高くなりますが好きな色や風合いにボックスをカスタマイズすることが可能です。擦れなどにも強度がありますので、外装のみ変更する場合が多いです。

使用状況に合わせて保冷性能が優先なのか、強度が必要なのか、見栄えやコストなどご要望に応じてご提案が可能です。

 

④その他オプション

お使い頂く状況に合わせてオプションパーツを追加することが出来ます。標準では両サイドに把手ベルトを付けていますが、肩にかけて使いたいという場合にはショルダーベルトに変更なども可能です。

また開閉する蓋も通常は天面が手前から背面に開く仕様でお作りしておりますが、冷気漏れを少しでも低減するため、観音開きや上蓋の2枚折れ開閉も対応可能です。

重量物を輸送する場合は正面から滑らすように出し入れ出来た方が楽だと思います。そういった場合は天面を開閉するのではなく正面開閉にする場合もあります。

伝票や納品書などを入れておくポケットや、送り状を付け剥がしできるラベル貼りシート、温度計などを収納できるポケットなど縫製品ですので、好きな位置に取り付けることが出来ます。

また社名や取扱方法のシールなど、内容やロゴデータなどを頂ければ作成し製品に張り付けて出荷することもできます。

 

⑤保管する際の注意点やメンテナンス方法

せっかく安くない費用をかけて購入頂いた製品ですので、長くお使い頂きたいという気持ちがございます。使用する際の注意点など、ご紹介したいと思います。

製品を保管する際は屋内で保管してください。すぐに劣化する訳ではありませんが、縫製品ですので縫い目から雨が染み込んだり、日射によってベルト部や縁取りテープ部などの色抜けや劣化が早まる恐れがあります。

また汚れた場合は、水やアルコール、次亜塩素酸水などを布やタオルにつけ拭き洗いをしてください。縫製品ですので、丸洗いは出来ません。有機溶剤も破損の原因となり得るため、使用はお控えください。

また80℃以上の環境下では、製品が熱によって変形してしまう恐れがありますので使用しないでください。

弊社で生産した製品に限り、修理や廃棄なども対応をしています。内容によってはお受けできない場合や、御見積りが高くなってしまう場合がありますので、ひとまずご相談頂ければと思います。

 

⑥最後に

保冷ボックスのオーダーメイドの仕方に関してご紹介してきましたが、まだまだほんの一部のご紹介です。それでも色々とカスタマイズできる点があったかと思いますが、逆に混乱されてしまった方もいらっしゃるかもしれません。

そのために、我々スタッフがおりますので、まずはお気軽にお問い合わせ頂ければと思っております。お客様が使われる状況に合わせて、最適なものをスピード回答させて頂きます!

 

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